テスラ、AI5チップの設計審査を完了 TSMC N3Pプロセスで2026年量産へ
テスラは次世代のAI5推論チップの設計審査を完了したと発表しました。CEOのイーロン・マスク氏はこのチップを「エピック級の製品」と称し、TSMCの先進N3Pプロセスで製造されると述べました。2024年12月に同社の**人型ロボット『Optimus』**へ初搭載され、2026年に量産開始を予定しています。
マスク氏は、AI5は必ずしも自動車用AIチップとして最高ではないものの、2,500億パラメータ以下のAI推論モデルにおいて業界トップクラスの性能を発揮し、コスト効率や消費電力対性能比で優位性を持つと強調しました。さらに、開発中の後継AI6チップは一層の性能向上を実現し、テスラ史上最も優れたAIプロセッサになる可能性があるとしています。
テスラは2025年8月、Dojoスーパーコンピュータチームを解散し、自社開発のトレーニングチップから推論向けチップ開発に集中する戦略へ転換しました。マスク氏は「今後、すべてのエンジニアリング人材をAI5・AI6および後続チップに集中させる」と述べ、単一アーキテクチャへの集約によって開発スピードと製品性能を高める考えを示しました。
AI5チップはまずTSMC台湾工場で製造を開始し、その後米国アリゾナ工場で2026年末までに量産体制を拡大する予定です。一方、AI6チップはサムスン電子が米国テキサス州の新工場で生産を担当し、将来的には推論と学習の両機能を併せ持つことで、従来のDojoプラットフォームに取って代わる可能性があります。
これらの新チップは、テスラが量産を計画する**人型ロボット『Optimus』や自動運転タクシー『Cybercab』**などの主要製品に搭載される予定で、同社のAI駆動型イノベーションを支える半導体戦略の中核を担います。
出典: China Times

